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味玉貝麺@みかわ・世田谷区下北沢

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写真: 味玉貝麺@みかわ・世田谷区下北沢

写真: 味噌らーめん・モヤシ大盛@ふっく・杉並区荻窪 写真: 味玉つけそば+のり@すずめ食堂・墨田区曳舟

貝麺 みかわ
  世田谷区北沢2-25-4

 最近増えてきた貝出汁をメインとするお店で、ここも4月末にオープンしたようだ。お店にあった店主さんの経歴紹介によれば、福岡のホテルで日本料理料理長を経験後、ラーメンの実欲に目覚めて修業や研究を重ねたうえで開店に至ったとのこと。和食のプロが作るラーメンとはどのようなものなのか、それだけ聞けば否が応でも期待は膨らむ。後先になったが、メニューは、アサリやホタテを強火で炊いた貝白湯をベースに牛白湯をブレンドし、醤油又は塩で仕上げた中華そば・醤油と中華そば・塩のほか、貝白湯にさらに大量のホタテを追加して炊いた貝のみの貝麺の3本立て。初めてが故に最もインパクトがありそうな標記のボタンをポチっとな。950円。ついでに、今月の月替わり貝ご飯の「あさり味噌風味佃煮ごはん(小)」もポチっと。こちらはサービス価格の150円。
 麺はほぼストレートでやや平打ち気味の、エッジのはっきりした中太麺。軽くツルンとしていて、噛むとシコッブチ、シコッブチと大して抵抗なく噛み切れ、食感をそこそこ楽しめつつも食べやすい麺だ。スープは、この手のものに慣れた人なら「あっ、ホタテがメインだ。」とすぐに分かる味。貝白湯と名乗ってはいるもののそこまで白濁はしておらず、半透明よりも少し濁りが強いぐらいと思う。ホタテとは別にアサリの存在も認められる一方で、魚系や動物系の風味や旨味は感じなかった。自家製貝油を香味油として使っていて、それによるコクも程よく、あっさり味でない点も好感が持てる。なるほど、貝出汁100%でも、チューニングによってはラーメンスープとして十分に通用することが分かった。ただ、貝だけでは旨味の厚みに欠けるためか、それを補うように塩気がやや強めなのが引っかかる。チャーシューは特製でもないのに豚肩ロース、豚バラ肉及び鶏ムネの3種類。レアな肩ロースは軟らかで、赤身の旨味と脂身の甘さがバランスよくまとまっているものの、あまりにも上品すぎて存在感が薄い。豚バラは少し締まっているものの、味にメリハリがあってもう少し大きめでと願う。これも低温調理の鶏ムネはあっさり、しかも少しパサつき気味で、調理法よりも鶏の品種を変えた方がよいと感じた。トッピングの味玉は、黄身にまで味がちゃんと浸み込んでいる上、その黄身が流れ出すようで流れ出さない微妙な固まり具合で、濃い味わいも含め絶品だ。薬味にはカイワレ数本と木口切りネギ、それにみじん切りの紫タマネギが添えられていたが、特に紫タマネギについては、スープに混ぜ込むと、貝特有の風味が弱くなるものの、タマネギ特有の風味が増すわけでもなく、薬味として抜群の働きだった。
 別途頼んだあさり味噌風味佃煮ごはん(小)は、スープ茶漬けにしようかと最後まで手を付けずにいた。ラーメンを食べ終わり、試しに札幌スープカレーのようにレンゲに味付けご飯をすくい、それをそのままラーメンスープに潜らせて味見したが、ラーメンスープと味噌風味に味付けされたアサリの相性が今一歩。なので別々に食べることにしたが、これでラーメンも味付けご飯も美味しく完食することができた。

・お気に入り度:〇

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