ワンタンメン@新華園本店・釜石市
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中国料理 新華園本店
釜石市大町2-1-20
釜石ラーメン店巡りを楽しんでいるラーメンデータベース仙台支部長に刺激され、釜石までやってきた。釜石ラーメンとは、新日鐵釜石製鉄所の従業員が注文から待たせないで食べられるように考えられた地ラーメンの一つで、明確なルールはないが、多くの店では細縮れ麺と琥珀色に透き通った淡麗醤油清湯の組合せで提供されているらしい。提供店の団体「釜石ラーメンのれん会」には20数店舗が参加していて、その中から釜石ラーメン発祥の店として知られる昭和26年創業の老舗の中国料理店を訪れた。港近くにお店はあるので6年半前の大震災では津波を被ったはずだが、今ではすっかり綺麗に改装されていて当時の被害の面影は残っていない。メニューを見ると普通のラーメン(すなわち釜石ラーメン)は550円とリーズナブルだったものの、周りの客の多くが春巻きやエビギョウザといった飲茶メニューを一緒に頼んでいたので、ならばと思いワンタンメンをお願いした。800円。本来ならサッと出てくるのだろうが、週末の昼時少し前で店内は満席の上、大半の客は来たばっかりで調理の順番待ち状態だったため、配膳まで10分ほど待った。
麺はちりちりに縮れた細麺。細いにもかかわらずそれなりにシコッとしている上、伸びるのも遅く、半分を食べるぐらいまでしっかりとした食感だった。スープは醤油の風味がきちんと感じられるものの淡い色合いの清湯で、薄口醤油がメインだろう。鶏と思われる動物系が主軸をなしているが、何かは分からないが魚介も併用されているようだ。ネギ油かと思う香味油も浮いているがあっさりとした味わいな一方、出汁素材の自己主張が全くないものの結構複雑な旨味があり、日本人でこのスープを否定する人はいないだろうと思える。木口切りのネギがたっぷりと入っていることもよりさっぱりと感じさせるのだろう。ラーメンだとチャーシューが2枚入るようだが、ワンタンメンには無し。そのワンタンは、親指の爪ほどの大きさの豚ミンチがメインの少しだけショウガ風味が漂う餡が、やや小さめの皮に包まれている。白河ラーメンのワンタンのように食感を楽しむタイプではなく、まさしく具材。それが7個も入っていた。メンマは、メンマというよりもタケノコの塩味の煮物の方がふさわしいだろう。かなり軟らかく、味付け、特有の発酵臭ともほとんど感じられなかった。
麺量は130g程度だろうか。スープの量が多いので適当なところで切り上げた。
・お気に入り度:○
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